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2005/11/13 ■ トレモロ


最初に言います。

自分のことは棚に上げて書きます。
ぷぷ。


私の弾いているマンドリンという楽器には関係の深い、
「トレモロ」という奏法があります。


ギターやマンドリンなどの撥弦楽器では、
弦を細かく上下にはじいて、
音が連続しているように聞こえさせる奏法です。


マンドリンではトレモロはとても重要なのですが、
きれいな音を出すのには、かなりの訓練が必要です。

なので、マンドリンを弾いているひとでも、
心の底から
「このひとの音、きれいだなあ」
と感じられるひとは少ないです。


私の中での最高は、私のマンドリンの先生。
先生のトレモロは魔法のようです。
レッスンでお手本に少し弾いてもらうだけで、
感動して泣きそうになることしばしば。

あのトレモロ、誰か受け継げないんだろうか、
と、よく思います。


あ、
門下生の中に、先生に小さい頃から習っている、
私と同年代の女性がひとりいるのですが、
おとなしいひとなので、
彼女がもっと元気よくばりばりやれる感じだったら、
きっと先生みたいな奏者になれるのにな、と思います。

弾き方の節々に先生を感じるもの。
ほんとに羨ましい。



と、


なんでこんなことを突然書き始めたかといいますと、
昨日のライブで、ベースの方やギターの方が
トレモロを少々やっていたから。
フォークソングだからですかね・・・。


それで、

やっぱり、むずかしいんだな、と。


マンドリン以外の楽器でもトレモロはできますし、
やっている方も時々いらっしゃいますが、
なかなか
「すてき!」
というトレモロに出会ったことがないのです。


が、先日、その出会いがありました。


ある日の夜、仕事を終えて家に帰るとすぐ、母からメールがきて
衛星放送で井上陽水が色んな演奏家とセッションをする番組をやっていて、
おもしろいから観ろ、という。


へえ、と思いながら、
テレビをつけたら、
Jake Shimabukuroが出ていました。

ハワイのウクレレ奏者のひとです。

そのひとが、井上陽水と何曲かセッションをしたのですが、
そのうちの一曲でトレモロを多用していました。


それがね、
すげーの。


ていうか、私の好みのトレモロでした。

テレビ越しではありますが、音色もとてもきれい。
そして、速度が一定でなかった。


そう、
そうなんです。


トレモロ、というと、
ぐわーとすごい速度でやるひとが多いのですが、
速度を変えることで伝えられることってたくさんあると思います。


それ以外でもすごかったなあ、Jake Shimabukuro。
ウクレレってあんなことできるのね、と思いました。





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